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香港の就労ビザ(Employment Visa)取得を徹底解説

最終更新: 2019年10月10日



香港で働く際に必須の就労ビザ。職歴や専門性など、ある一定の要件が求められることが「香港の就労ビザは難しい」と言われる理由かもしれません。申請要件や取得までの期間、よくあるご質問などをまとめました。

【目次】

1.就労ビザとは

 (1)ビザなしでできる商業活動

 (2)ビザなし就労の罰則

2.申請の条件 

  (1)申請者に求められる条件

  (2)雇用主、スポンサーに求められる条件

3.申請費用

4.必要書類

5.取得までの期間

6.却下されるのはこんな時

  (1)申請の条件を満たしていないと判断されたケース

  (2)期限内に追加書類を提出しなかったケース

7.却下されたらどうする?

8.申請から交付後の有効化手続きまで

  (1)申請者が香港に滞在している場合

  (2) 申請者が香港に滞在していない場合

9.就労ビザの更新

  (1)一般の就労ビザの場合

  (2)トップ人材ビザの場合

10.就労ビザに関するQ&A

  (1)「香港で転職をした場合、就労ビザはどうなりますか」

  (2) 「高卒やネイリスト、寿司職人は就労ビザが降りにくいというのは本当ですか」

  (3)「短期のイベントなどで入国する場合、就労ビザは必要ですか」

  (4)「企業の合併で所属企業の名前が変わりました。就労ビザはそのままでよいですか」

  (5)「副業をしたいのですが、できますか」

  (6)「家族を帯同する場合のビザはどうなりますか」

  (7)「デモの影響による遅れなどはありますか」



1. 就労ビザの必要可否

香港で働く場合、どんなケースで就労ビザが必要なのでしょうか。まずビザの必要可否からご説明します。


(1)ビザなしでできる商業活動

日本のパスポート保持者は、90日間までビザなしで香港に滞在できます。しかし、以下の商業活動を除いて、香港内でビザなし就労を行う事はできません。


【就労ビザなしで認められる商業活動】

  • 契約を結ぶこと、あるいは、落札

  • 商品あるいは設備の設置・包装、その検査あるいは監督

  • 展覧会・展示会の参加

  • 商品説明会の参加

  • 短期セミナーとビジネス会議の出席

  • 裁判の出廷


(2)ビザなし就労の罰則


不法就労者および、不法就労をさせた雇用主には厳しい罰則が設けられています。


・ 香港入境条例第17条 不法就労者:罰金5万HKD(1HKD=14円として70万円)および2年の禁固刑 不法就労をさせた雇用主:罰金35万HKD(1HKD=14円として490万円)および3年の禁固刑


不法就労者は刑期を終えた後に強制退去となりますし、不法就労させた雇用主は、ほかの雇用者のビザや今後申請する就労ビザのスポンサーとして認められなくなるリスクがあります。


「駐在員の就労ビザを申請し、あとは待つだけだからと思ってビザが出る前に香港オフィスで就労させていた」「3日間限定のイベントなので、ビザなしで販売スタッフとして物販を行った」「無償なのでよいと思って、知人の会社のグラフィックデザインを手伝っていた」--。こういったケースでも、発覚すれば不法就労とみなされる場合がありますので注意してください(就労滞在期間の長短や給与の有無は、就労ビザの要否と連動していません)。



2. 申請の条件 

(1)申請者に求められる条件

外国人の就労に関しては、香港移民局が定める一般就業政策(General Employment Policy=GEP)に基づいて判断されます。就労ビザは、特別な技能や知識・経験を持つ以下の条件を満たした場合に交付されます(香港の大学を卒業した外国人学生は除く)。


  • 入国拒否の履歴や、犯罪の記録がないこと

  • 良好な学歴(大卒以上が望ましい)を有すること。もしくは例外的に良好な技術資格、専門能力など、証明可能な経験や実績があること

  • 雇用先となるスポンサー企業に、空席が確実にあること

  • 雇用が確定しており、その業務内容が学歴や業務経験に見合ったもので、香港人に代替不可能であること

  • 申請者の給与やその他の待遇が専門職としての標準的な報酬水準を満たしていること


(2)雇用主、スポンサーに求められる条件

· 香港法人の売上実績や現地スタッフの雇用人数などから、香港経済に貢献していること


申請者は香港で行う業務に対して十分な知識と経験を持ち、香港人による代替が難しいことを申請書類で十分に説明する必要があります。そのため、日本の大学を卒業したての新卒の状態では、香港の就労ビザを取得することは不可能に限りなく近いです。業務経験に関しては、大卒で3~5年程度高卒の場合10年以上が目安とされています。また、その職位にふさわしい専門職としての肩書きに、提示された給与、福利厚生が見合っているかといった雇用条件も審査対象となります。


申請者が就労ビザの条件を満たしていたとしても、雇用主となるビザスポンサーの財務状況が悪かったり、商業ビルでの賃貸借契約を結んでいない、もしくは現地ローカルスタッフ香港人を1人も雇用していなかったりする場合、就労ビザの取得は不可、あるいは困難を極めます。あくまで申請者とビザスポンサー、両社が審査対象になるということです。



3.申請費用

就労ビザ取得サポート費用: 11,000HKD

​※新規のお客様は初回のみ3,000HKDを追加請求させていただきます。


・短期商用ビザ取得サポート費用:5,500HKDから

​※ご状況と期間により価格が変動いたします



4.必要書類

申請者と雇用主、それぞれに以下の書類が求められます。


【申請者の必要書類】

・ 申請書(ID990A)

・ 顔写真(縦5cm × 横4cm)

・ パスポートコピー

・ 最終学歴の証明書(英文)

・ 在籍証明書(英文)


【雇用主の必要書類】

・ 申請書(ID990B)

・ 雇用契約書

・ 会社登記関連書類

・ 会社財務状況証明書類

・ 会社事業内容詳細

・ ビジネスプラン




5.取得までの期間

香港移民局のHPには「全ての必要書類を受け取ってから通常4週間」と記載されています。

しかしながら、就労ビザに限らず、ビザを申請する際には移民局から何らかの追加書類を求められることがあります。


弊社が就労ビザ取得のサポートを行った中で、これまで求められた追加書類については、例えば申請者には

 ・ 過去在職していた企業全ての退職証明書

 ・ 大学の成績証明書

 ・ 各種証明書と現在の氏名が変更になっていた場合、それを証明できる公的書類

など。


スポンサー企業には

 ・日本本社の財務諸表(英訳)

 ・日本本社の組織図

などが求められたケースがあります。


追加書類の要求は、FAXなど就労ビザ申請時にアプリケーションフォームに記載された連絡先に届きます。移民局より連絡があった場合は、必ず期限以内に対応するようにしましょう。要求された資料が提出できない場合でも、ほかの資料で代替できる場合もありますので、迷った時はNACHRまでお問い合わせ下さい。


また、こうした追加書類を複数回求められた場合には、就労ビザが下りるまで最終的に2ヶ月程度の時間を要する場合もあります。



6.却下されるのはこんな時

就労ビザの申請が終わったとしても「もし却下されたらどうしよう」と気が気ではない方もいるのではないでしょうか。


香港の就労ビザは「取得が難しい」と言われることもありますが、先に上げたとおり、取得のための条件が明確に提示されています。そのため、却下をされてしまうケースは大きく分けて以下2つが考えられます。


(1)申請の条件を満たしていないと判断されたケース

申請者側の就業経験や専門性が足りないと判断されてしまった場合や、スポンサー企業が香港人を雇用しておらず、香港経済に貢献していない、と判断されてしまった場合などが考えられます。


(2)期限内に追加書類を提出しなかったケース

移民局の追加書類要請には返答期限が定められています。何の応答もしないまま期限を過ぎてしまった場合は、就労ビザそのものが却下されてしまう場合もありますので、くれぐれも注意して下さい。




7.もし却下されてしまったらどうする?

もし万が一、就労ビザが却下されてしまった場合はどうすればよいのでしょうか。移民局はビザの発給を拒否した場合でも、その理由については、具体的かつ明確な回答をもらえないケースが多々あります。


まず、申請者側の要因なのか、スポンサー企業側の要因なのかを推測することが必要です。特に申請書類の書き方には一定のテクニックがあり、申請者やスポンサー企業の意図するところが移民局に伝わらないと、リジェクトを招く一因になります。ご不安な点がある場合は、申請前にお問い合わせいただくことをお勧めします。


基本的には、一度ビザがリジェクトされてしまうと、同じ雇用主をスポンサーとして、期間をあけずに再取得するのは極めて困難です。



8.申請から交付後の有効化手続きまで

就労ビザの申請が終わると、いよいよ交付を待つばかり。弊社からも随時進捗状況のご連絡をしていますが、香港移民局のHPにアクセスすると、ご自身で受付状況を確認することができます。


Status:In Progress

となっていれば、無事に就労ビザの審査が進んでいます。ステータスは毎朝8時に更新されます。待つことおよそ4週間、無事に



Status:Application approved


と表示が切り替わると、おめでとうございます! いよいよ就労ビザが交付されました。


といっても、この時点ではあくまで就労ビザのラベル(シール)であり、所定の手続きをしないと有効化されません。通常90日以内に、アクティベートの手続きが必要です。就労ビザラベルをパスポートに貼り付けた上で、以下の手順で有効化して下さい。


(1)申請者が香港に滞在している場合

香港から一度出る必要があります。近場の中国・深センやマカオに出境される方が多いようです。再度入港する際に、入境審査の職員にビザシールが貼られているパスポートページを提示し、有効化のスタンプを押してもらって下さい。


(2) 申請者が香港に滞在していない場合

弊社から国際郵便でビザシールをお送りしています。あらかじめパスポートに貼り付けた上で香港に入れば、来港と同時に就労ビザを有効化することができます。入境審査の職員にビザシールが貼られているパスポートページを提示し、有効化のスタンプを押してもらって下さい。もちろん来港してからビザシールを受け取り、香港外に出て有効化することもできます。



9. 就労ビザの更新

初回の就労ビザは最大24カ月、もしくは労働契約期間終了までが有効です。

就労ビザの更新は、期間満了の4週間前より、移民局で更新・延長申請ができるようになります。


(1)一般就労ビザの場合

延長期間は、通常3年+3年です。7年以上香港に居住した場合は永久居民ID、いわゆる永住権の取得が可能になります。


(2)トップ人材(Employment as Professional)ビザの場合

香港で2年以上就業しており、香港での給与所得申告額が年間200万香港ドル(1HKD=14万円として2800万円)に達している場合は「トップ人材」とみなされ、6年間有効なビザが発行されます。


ちなみに、初回の申請時にパスポートの残存期間が2年間を切っていると、就労ビザの有効期限も通常パスポートの有効期限の1カ月前までとなってしまいます。極力、満2年間有効な就労ビザを取得したいもの。申請を急いでいる場合でも、まず自分のパスポートの期限を確認するとよいでしょう。


なお、パスポートの有効期限が残り2年を切っていた場合でも、残存期間1年以上の場合、更新そのものを受け付けてもらえないケースが多いと思われます(パスポートの残存期間が1年を切った時から、一般的に更新が可能)。日本および諸外国も同じ条件であると思われますが、所定のパスポートセンターで確認するようにしてください。



10. 就労ビザに関するQ&A

「取得が難しい」と言われる香港の就労ビザですが、移民局が要求している条件に明確に回答することが必要です。


最後に、よくお問い合わせのある就労ビザ関連のご質問を紹介します。香港の移民局は担当者によっても要求する事項や書類が異なることがあります。全てのケースでこの回答が当てはまらない場合もありますので、詳しい内容を知りたい場合には、個別にNACHRまでお問い合わせ下さい。


Q. 「香港で転職をした場合、就労ビザはどうなりますか」

→A.「雇用スポンサーが変更になりますので、就労ビザの再申請が必要です。再申請の際は、再度移民局がGEPの要件に適合しているかを審査します。取得までの期間は、新規取得の4週間よりは短く、2~3週間程度のことがほとんどです。なお、移民局では過去の就労ビザの申請履歴や、業務内容を確認していると思われます。まったく未経験の職種に転職したり、職位や雇用条件が大きく変更になったりした場合はリジェクトのリスクもありますのでご注意下さい」



Q. 「高卒やネイリスト、寿司職人は就労ビザが降りにくいというのは本当ですか」

→A.「(大卒ではなく)高卒や専門学校卒の場合は、業務の経験年数が重視される傾向があります。10年前後の経験年数でカバーできるケースがほとんどです。また、ネイリストや寿司職人に関しては、香港人技術者が増えていることから『香港人に代替不可能な職種』と認められなくなってきている傾向があります。とはいえ一律にビザが下りないわけでは決してありません。ネイリストや寿司職人であっても、マネジメントや研修を担当する管理職であれば認められるケースもあります」



Q. 「日本法人が短期のイベントなどを香港で開催する場合、就労ビザは必要ですか。香港側のビザスポンサー企業が見つかりません」

→A. 「必要です。こういったケースのために、NACHRでは独自に『短期商用ビザ』を提供していますので、ぜひご覧下さい」



Q. 「企業の合併で所属企業の名前が変わりました。就労ビザはそのままでよいですか」

→A. 「会社の吸収合併等が原因であっても、所属企業の名前が変わった場合は雇用スポンサーが変更になりますので、就労ビザの再申請が必要です」



Q. 「副業をしたいのですが、できますか」

→A. 「できません。GEPに基づき交付された就労ビザには、スポンサー企業への専従義務があります。必要な場合はサイドラインビザの申請が必要です」



Q. 「家族を帯同する場合のビザはどうなりますか」

→A. 「就労ビザの保有者がスポンサーとなって、帯同家族の家族ビザを申請することができます。家族ビザの申請期間は、香港移民局のHPによると約6週間とされています。ご本人の就労ビザ(4週間)を取得してから家族ビザ(6週間)を申請すると、最短でも10週間かかってしまいます。しかしNACHRでは、就労ビザとご家族のビザを同時申請することで、両方のビザの取得期間を最短6週間程度に短縮することが可能です」


就労ビザと家族ビザが同時に交付された場合は、ラベルも同時に送られてきます

Q. 「デモの影響による就労ビザ交付の遅れなどはありますか」

→A. 「2019年9月現在、デモの影響で日本人に対するビザ交付が遅れている、といった公的なアナウンスはありません。また、就労ビザの取得サポートを行っている弊社としても、実務上特段の影響はないと考えております」



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